キッチンで活躍する「シングルレバー混合栓」便利な機能の仕組みと交換方法
25
2019
Aug
ご家庭のキッチンなどでよく使われるシングルレバー混合栓はレバーハンドルを左右・上下に動かして、水の出し止め・温度調節ができる便利な水栓です。本体に内蔵されているカートリッジが水温や流量を調整します。
今回は「シングルレバー混合栓」の水やお湯を切り替える仕組みから、水漏れ時の対応、取替え方法のアドバイスまで、SANEI株式会社の吉岡さんに教えていただきました!
INDEX
レバーハンドル一つで操作。シングルレバー混合栓の仕組み
(イラストをクリックすると別タブで開きます)
シングルレバー混合栓というのは、レバーも水がでるところも一つなのに、お水が出たりお湯が出たりするタイプですよね。どういう仕組みなんでしょうか?
シングルレバー混合栓に内蔵されているカートリッジの中には、「水が出てくる穴」「お湯が出てくる穴」「蛇口を通過してお水やお湯が出てくる穴」の3つがあります。
レバーハンドルと連動し、この穴を開いたり閉じたりすることで、「水だけが出てくる」「お湯だけが出てくる」「水とお湯が両方出てくる」という操作ができます。
こちらには見えていないけれど、ちゃんと水の出口、お湯の出口と分かれているわけですね。
一方で、水を出す「吐水」と、水を止める「止水」もレバーハンドル一つで操作できます。通常レバーハンドルを上げると「吐水」、下げると「止水」します。
当たり前のように使っていますが、確かにそうですよね。
水漏れで困ったら、カートリッジ交換or本体交換?
ところで、水漏れしたときに自分でできる対処法ってあるんですか?
シングルレバー混合栓の吐水口からの水漏れは「カートリッジ交換」で直る場合がほとんどですよ。
では、誰でも簡単にできるということですか?
そうではあるのですが、カートリッジはメーカー純正部品であり、混合栓の型番確認が必須となります。
お店で扱っていないことも多く、取り寄せになる場合や、そもそも型番が確認できない場合も多々あるんです。
それに対し、本体丸ごと交換なら水漏れも直り、ピカピカの水栓に変わりますよ。
価格的にもカートリッジの価格が数千円(参考:SANEI株式会社製カートリッジの定価4000円~)であるのに対し、1万円以下で販売されているシングルレバー混合栓もあります。
水漏れでお悩みの場合は交換も選択肢に入れてみてはいかがでしょう?
簡単におっしゃいますが、自分で替えられるんですか?
はい、もちろんです!
自分でできる!「ワンホール」タイプの交換方法
では、さっそく最近のキッチンに多い「ワンホール」タイプの交換方法を紹介してもらいましょう。お願いします!
(1)現場を確認して3カ所のサイズを測り、お求めの混合栓が実際に現場に適合するかを確認します。
- A カウンター穴径(穴の直径を測る) *標準的には35~39mm
- B ホースの長さ(ホース+逆止弁)
- C カウンターの厚み *標準的には5~30mm
*標準的=SANEI株式会社製ワンホール混合栓を参考にしております。
(2)古い本体を取り外します。
※本体を取り外してから、カウンター穴径(A)を測ると、より正確に測ることができます。
①カウンター下にあるお湯と水の出入口(アングル止水栓)を締め、水を止めます。
②止水栓からホースを外し、古い本体を外します
※本体取り外しの方法はタイプにより異なります。専用工具が必要な場合もあります。
③新しい本体を取り付けます
カウンター上部から本体を固定する「上面施工式」が、従来のシンク下にもぐって取付ける方法(ナット式やボルト式)に比べて施工が簡単です。
実際に取り替えるところを見たら、自分でもできそうに思いました!
はい、この手順を知っていただければ、ご家庭でも本体を取り替えることができますよ。ただし水まわりなので、「水漏れ」していないか、十分チェックしていただくようお願いします。
キッチンの蛇口は自分で取り替えられる!
キッチンの蛇口って、シンクと一体化されているようにも見えますが、そうではないんですね。シンク下の扉を明けて中をのぞくとわかるので、みなさんも一度見てみてください。
あと、意外と簡単に取り替えできることもわかったので、古くて気になっているとか、水の出方が調子悪いと思っている方は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。DIYの楽しみが、こんなところからも広がってくれるとうれしいです。
サーモスタット混合栓も自分で取り替えられる!
※この記事の内容は、2016年12月時の取材を元にしています。会社名や登場人物の年齢、役職名などは当時のものになっている場合がありますので、ご了承ください。