除菌の定義って何?消毒や抗菌とどう違うの?
23
2020
Jun
コロナ対策の一環として、除菌や消毒が大切なことは、みなさんご存じのことと思います。
でも似たような言葉に、抗菌、殺菌などがあり、どの言葉が何を意味してどう違うのかを説明できる方は少ないと思います。
そこで今回調べた内容をお話ししますね!
種類 | 定義 |
---|---|
滅菌 | 全ての細菌を死滅または除去すること。 (医療用手術器具で使用されるレベル) |
殺菌 | 特定の細菌を死滅または除去すること。ただし明確な定義はなく50%の菌が残っていても「殺菌」という表現を使うことは可能。 (医薬品や医薬部外品のみで使える表現) |
消毒 | 特定の細菌を死滅または除去し、無毒化すること。 (医薬品や医薬部外品のみで使える表現) |
除菌 | 細菌の数を減らすこと。ただし明確な定義はない。 |
抗菌 | 細菌の増殖を抑制するという意味。菌を減らすことはできない。 |
※いいものマガジン調べ
「滅菌」がもっとも強力な菌の除去を示す言葉ということがわかります。「滅菌」→「殺菌」→「消毒」→「除菌」→「抗菌」の順ですね。
ただし「抗菌」を謳っている商品って効力はあまりないの? と考えるのはちょっと違います。その理由は2つ。
1つめの理由
滅菌→医療用手術器具でしか使えない表現
殺菌と消毒→医薬品や医薬部外品でしか使えない表現
つまり、化粧品や洗剤など雑貨に分類される製品には「抗菌」「除菌」という表現しか使えないのです。
つまり、製品によって薬機法上使える言葉が違うということ。
2つめの理由
「殺菌」や「除菌」には明確な定義がない!
その文字だけで判断するのではなく「殺菌率」「除菌率」にも注目する必要があります。
医薬品や医薬部外品に関しては「殺菌」と書かれていれば菌を除去する一定の有効性があると考えられるでしょう。
洗剤などいわゆる雑貨扱いになる製品については「除菌」と書かれていれば菌に一定の有効性があると考えてよいのではないかと思います。
殺菌率や除菌率が99.9%と書かれていると、ものすごくよさそうに感じますが、実は小数点以下に注目することが重要なんです。
「除菌率99.9%と99.999%はどう違うのか?」こちらの記事でチェック
除菌・殺菌目的の製品を選ぶときのポイント
・医薬品や医薬部外品は「殺菌」を目安に、それ以外の洗剤や化粧品などは「除菌」を目安にしよう
・除菌率、殺菌率は小数点以下の数字が多いほど強力!
みなさんが、製品を選ばれる際の参考になれば幸いです。
※この記事の内容は、2020年4月時のWeb取材を元にしています。会社名や登場人物の年齢、役職名などは当時のものになっている場合がありますので、ご了承ください。
【ガナ・ジャパン株式会社中原幸辰様監修】