4人家族用の「非常用持ち出し袋リスト」を参考に、ぜひあなたもご準備を!
30
2021
Nov
いいものマガジン編集部ではこれまで、「非常用持ち出し袋」を作る提案をしてきました。
そもそも、非常用持ち出し袋って何?
編集部員が作った非常用持ち出し袋の中身をご紹介!
実は上記記事に登場した栗栖さんは、非常用持ち出し袋を作る前に、「リストを作る」ところから始めていました。その点を記事の監修をいただいている長柴先生に褒めていただいたんです。
そこで今回は、栗栖さんが実際に作った「リスト」と、非常用持ち出し袋を作った過程をご紹介。長柴先生のアドバイスとともにご紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
長柴美恵さん
2006年3月に「収納ドクター」の看板を立ち上げる。整理収納お片付けコンサルタントとして、一般家庭から企業まで活動の幅を広げた。東日本大震災後、収納アドバイザーたちに呼びかけ、ボランティアで「東北応援チーム」を作る。仮設住宅での収納作業など5年にわたる活動の中で、災害対策と防災備蓄の必要性を強く実感したことから、2016年6月に「防災備蓄収納プランナー協会」を設立。防災備蓄が当たり前の日本を目指し、活動を続けています。
INDEX
4人家族の栗栖家、非常用持ち出し袋作りでまず考えたこと
我が家は、災害においては比較的安全地帯にあります。避難するほどの風水害が発生する可能性は低いと思っています。
「比較的安全地帯である」というのは、防災マップなどを確認されてのことでしょうか?
はい。防災マップで確認しました。
万一、風害等で家屋が破損し自分の家に住めなくなったとしても、徒歩圏内に身内や親戚の家があり互助を求めることができます。
近隣ということは、同じく被災される可能性もありますので、そこは注意してくださいね。
はい、わかりました!
避難時の想定
・比較的広範囲の被害が想定される地震災害。
・避難時は家屋破損倒壊の危険あり、道路破損の中、徒歩10分(幼児なら15-20分)の避難所(市立体育館)へ避難する
リストがあると考えやすい。家族1人ずつ想定したのがGOOD!
非常持ち出し袋を考えるにあたり、まず、自分に必要なものをピックアップしました。同時に、家族(夫、小学生、幼児)分もある程度効率よく準備したいと思ったので、家族分の必要なものリストを作りました。
素晴らしいです! 非常用持ち出し袋をつくるときは、頭の中だけで考えていると抜け漏れが発生することも多いです。
このように「安全な場所までの道中」と「移動先」で使用するという点から何が必要かなど、想定される状況を書き出すことで、家族のみなさんも考えやすくなります。
あとは衛生用品を準備するにあたっても、「体」「頭」「口」「手」など部位によって必要なものが異なりますからね。
ありがとうございます。子どもたちもこれがあることで、考えやすいのではと思いました。
非常用持ち出し袋を作るきっかけに、この記事が役立つことを願って
非常持ち出し袋を準備していて感じたのは、自分自身の命に係わる大切なことなのに、今まで十分に準備してこなかったなぁということです。
そうですね。準備できていない人はまだまだ多いと思います。
私の周りをみても準備していないという人は多いです。どこかで「自分は大丈夫」という正常性バイアス(※)が働いていることが、防災の課題でもあるといわれています。
※正常性バイアスとは、心のメカニズムを表す言葉です。‘’ある範囲までの異常は、異常だと感じずに、正常の範囲内のものとして処理するようになっている”状態を指します。
確かに、こうした心理の働きが、災害時の避難を遅らせる原因になるともいわれていますよね。
今回、いいものマガジンの記事という『きっかけ』があったので、真剣に考え取り組むことができて良かったなと思っています。単純に防災意識を高めようという考えだけでは、ここまで取り組むことはできなかったかもしれません。
今回の私の経験が、いいものマガジン読者のみなさんの『きっかけ』になればうれしいなと思います。リストの項目は「避難する場面」を想像しながら考えるとよいと思います。あとは長柴先生がおっしゃったように「頭~足」までどの部位に何が必要か考えると、抜け漏れが防げると思います。
そうですね。防災に関する情報は、今後も発信していきます。ぜひご覧ください。そして、防災に役立てていただければと思います。
※この記事の内容は、2021年5月時の取材を元にしています。会社名や登場人物の年齢、役職名などは当時のものになっている場合がありますので、ご了承ください。