珪藻土バスマットのアスベスト問題について、フジワラ化学さんに聞いてみた!
26
2020
Dec
一部の珪藻土バスマットから、アスベストが検出されたということで、大きな問題となっています。
このことにより、「うちが使っている珪藻土バスマットは大丈夫なの?」「壁が珪藻土だけど問題ないの?」など、疑問や不安を感じた方が多くいらっしゃるのではと思います。
そこで今回、数々の珪藻土製品を取り扱っていらっしゃる、フジワラ化学株式会社の武田さんに改めてお話を伺うことにしました。
INDEX
珪藻土バスマットからアスベストが検出されたという事実について
今回の出来事により「珪藻土って安全なの?」という不安を覚えた方が多いと思うのですが、武田さんはどう考えていらっしゃいますか?
正直、驚きました。「今どき、そのような商品が販売されているのか!?」と。以前の記事でもお伝えしていますが、珪藻土自体に発がん性物質が含まれるということは一切ありません。IARC(国際がん研究機関)が、珪藻土については「ヒトに対する発がん性について分類できない」と評価しています。
もちろん、珪藻土=アスベストではありませんし、珪藻土の中にアスベストが含有されているというわけでもありません。
IARCによる評価分類(2007年3月現在)
でも今回問題になった珪藻土バスマットには、アスベストが含まれていたんですよね?
珪藻土バスマットといっても、珪藻土100%ではないのです。珪藻土だけでバスマットのような固形物は作れませんし、製品ごとに珪藻土とは別の原材料も配合して作っているんです。
今回問題となった珪藻土バスマットは、中国製品でした。残念ながらその配合した原材料の中に日本での基準値を超えるアスベストが含まれていたということです。中国製ということだったので、おそらく中国の基準はクリアしていたのだと思いますが…。日本の基準はとても厳しいんです。
中国から送られてきた商品には、「ノンアスベスト」という表記があったのかも知れません。ただそれは、中国の基準で「ノンアスベスト」と判定されただけで、日本の基準では限界値オーバーだった、ということだと思います。
なるほど。珪藻土自体にはまったく問題がなく、今回問題になったのは、製造過程で配合された別の原材料の中にアスベストが混じっていたというわけですね。
安全な珪藻土バスマットかどうかは、どう見極める?
珪藻土を使った製品はバスマットに限らず、数多く流通していますが、安全かどうかを見極めるにはどうすればいいのでしょうか?
見た目で判断するのは難しいですね…。ただ、日本製とされている製品については、まず問題はないと思います。しかし、全メーカーの全製品を調べているわけではないから、ハッキリとしたことは申し上げられません。それぞれのメーカーに問い合わせて、データを希望されるのが一番確実です。
なので今回は、自社製品に限っての話となりますが、少なくともフジワラ化学株式会社が製造している製品については、アスベストは一切含有されていない安全な製品であるということは保証いたします。
アスベストといっても、「クリソタイル」「アモサイト」などいくつか種類があります。弊社の製造する『NEW足乾バスマット』は第三者機関により、「X線回析分析法」「分散染色法」による検査を行い、すべて「無」という結果がでました。
ありがとうございます。このような検査結果を見せていただけると、みなさんも安心ですよね。
はい。今回のことで珪藻土製品に不安を感じた方も多いと思いますが、珪藻土自体に問題があるということは一切ないということを、まずはお伝えしたいと思います。
そのうえで珪藻土製品は珪藻土100%では作れないということ、その他の含有成分についてはメーカ-それぞれで異なるということをご理解ください。
少なくとも、珪藻土仕上げ材を含む弊社の全製品については、アスベストは一切混入していないということを強く申し上げます。
力強いお言葉をありがとうございました。
私たちはこれから、珪藻土に限らず、自社で取り扱う製品について誤解や不安を招かぬよう、正しい情報を発信していきたいと思っております。
※この記事の内容は、2020年12月25日の取材を元に作成しています。会社名や登場人物の年齢、役職名などは当時のものになっている場合がありますので、ご了承ください。
「珪藻土の安全性」については、こちらの記事にも記載しています
「珪藻土」は「ろ過助剤」としても使われる安全素材