取扱説明書を「読む?読まない?」論争勃発!?いいものマガジン編集部が出した答えとは
22
2022
Apr
「デュライク」を使った押し入れ収納づくりにチャレンジした池村さん。DIYがお得意なので、取扱説明書を読むことなく、見事完成されました。ただ、ちょっとだけ苦労した場面もあったそうです。
苦労した理由は、取扱説明書を読まなかったために、手順どおりに進まなかったからです。この話を聞いたいいものマガジン編集部では「取説読む?読まない?」論争が勃発したのです(笑)。
INDEX
取説を読む派は少数?読む理由
いいものマガジン編集部員は9人。そのうち「読む派」は土居さん、栗栖さん、あらいもんの3人。「読まない派」は鈴木さん、角田さん、つむゴ、池村さん、にピ、坂田の6人です。
説明書は必ず読みます。だって、失敗したくないんですよね。
わかります。私も失敗したくないから、読むんです。
取説読まない派の理由は人それぞれ?
ちゃんと読む方もいるんですね。私は今回デュライクを見たとき「感覚的にできるな」と思ったので、読みませんでした。
私もです。今回のお話を聞いていて、私も同じことしそうだなと思っちゃいました(笑)。
わかります!私も「読まなくてもできる」と思うと、読まないです。作り方が明らかにわからないときは、読むんですけど…。
確かにそうですよね。読まない派の私がたまに読むのは「読まないと作り方がわからない」「失敗するとまずいんじゃないか」と思ったときくらいです。読むのが単に面倒というのもあるんですけど(笑)。
へぇ~そうなんですね。私は、活字が大好きなので、絶対読むんですよ。
活字か~。私は文字がいっぱい並んでいると「もう、いいや」ってなっちゃいます。でもイラストがあると結構見ちゃいますね。
読まない派でも、いろいろだよね。「失敗しても、まぁいいか」っていう感覚の人が多いのかな?西岡さんみたいにイラストなら見る人もいれば、動画なら見るって人も、なかにはいるのかもしれないね。
取説ありきの製品作り、本当にそれでいいの?
結局、読む、読まないは消費者の自由で、「読んだほうが確実だし、失敗しない確率が高くなる」ってことなのかなぁ。
う~ん。でも今回のデュライクは「簡単に作れるけど、それにはコツがある。だから取扱説明書を読んでもらえたらよかったなぁ」とは思います。読まない派の私が言うのもなんですけど…。
そうですね。私も先に読んでいれば、より簡単に、苦労せずに作ることができたと思います。
ということは、作る側にも「読ませる工夫」が必要ってことですよね。
読ませる工夫か~。作り手側としては難しいところだなぁ、コストの問題もあるし。
まぁ確かに、何十万もする電化製品と数千円の商品の取扱説明書じゃ、同じようには作れないですよね。
DIY用品は低価格で実用的、かつ消耗品が多いですからね。
読まれる取扱説明書にするには、どうすればいい?
コストをかけずに…というと、コピーの工夫はどうでしょう?そもそも「取扱説明書」ではなく、「絶対読んでください」と目立つように書くとか?
「失敗しないコツ」とか書いてあると、気になるかも。
デュライクの場合だと「ちょっとコツがあるから絶対読んで」とか書いておくと、読みたくなるかも?
私はイラストだったら見るから、文字ばっかりよりイラスト入りはいいかもしれないですね。
みなさんの意見を聞いていると、作り手側にも、まだまだ工夫できる点はあるかもしれないと思いますね。もちろん、これまでも工夫はしているんですけど…。せっかくなので、コストとのせめぎ合いの中、和気産業が作った「取扱説明書」と「パッケージ」も見てください。
読みやすさの追求とコストとのバランス!和気産業が手がけた取扱説明書&パッケージ
1つめは、パッケージに取扱説明書を組み込んだ「イス脚カバー」です。
一見、取扱説明書が必要なさそうなイス脚カバーや敷居などの潤滑剤にも、ちゃんと使い方のポイントがあるんです。正しく使わないと、効果が思ったほど出なかったり、逆にキズを付けたりすることもあります。
従来のイメージとは異なりますが、これも立派な「取扱説明書」なんですよ。
2つめは、私が企画に携わった「ガラスの飛び散りを防ぐフィルム」です。
この商品を開発した2006年当時、ガラスフィルムの貼り方についての問い合わせが多かったんです。食器用洗剤を薄めた水溶液を滴るぐらい吹きかけて貼るのですが、その滴り具合がわからずに困って電話をかけてこられるのです。
そこで、モニターの方が貼る様子を観察し、迷いやすい箇所をいくつか見つけました。それをもとに、イラスト入りで表現した「貼り方事典」も作りました。初心者がやってしまいがちな失敗の挽回方法も掲載しています。
取説を読むことが成功への近道!取説を読ませる工夫もしていきたい
いいものマガジン編集部のメンバーでも取扱説明書を読まない派が多いですが、「読んだほうがいい」というのは、みんなの共通認識です。なぜなら、取扱説明書を読んでから作業するのが、DIY成功の近道だからです。
いいものマガジン編集部は「取扱説明書を読むことの大切さ」を伝えていくと同時に、「読みたくなる取扱説明書ってどんなの?」ということを、探っていければと思います。
※この記事の内容は、2022年2月時の取材を元にしています。会社名や登場人物の年齢、役職名などは当時のものになっている場合がありますので、ご了承ください。